魔女のカウントダウン☆

魔女のカウントダウン

静まり返る会場。
『さあ、カウントダウン迄、後5分を切りました!皆さん、今年はどんな年でしたか?』

司会者の言葉と共に、場内がざわめき出した。

(幸也!幸也!幸也!)

暗い場内の中、あたしは必死に彼を探す。


まだだ!!


まだ、諦めない!!

幸也に似た男の背中を見つけては、呼び掛けた。

だが…振り向いたその顔にガクリと肩を落とす。


『さあー!! 30秒前、皆さん用意はいいですか!? 10秒前からカウントダウンいきますよーー!!』


司会者の大きな声が、会場内に響き渡る。


『幸也!』

あたしは、また彼に似た男の背中を見つけ、背後から声をかけた。


『えっ!?』


振り返る男


(ゲレンデの魔女! お願い!!)

あたしは、祈りを込めて、男を見上げる。


だけど、目の前には見知らぬ顔が首を傾げて、あたしを眺めていた。


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