探偵学園Q
「……まだ流様のことを想っているんですか?不毛な恋でしかないのに」

「………は、離れて」

「流様はあなたのことを嫌いと想って


「離れてッ…!!」




全身が恐怖で震えた。

あたしの大声にため息を吐きながら、組み敷かれていた体を解放する。

それでも体はガタガタとふるえたままで、あたしはただ自分の身体を抱き締めながら小さい子供のように泣きじゃくった。




「やはりハデス様はどこかであなたの調教を間違えたらしい。放し飼いになった猫は自由だと勘違いした…ですね……んふ」

「…………出て行って」

「あなたが自分の親代わりのハデス様を慕っていたのは、今では嘘なのですか?」

「…出て行って」

「ハデス様はお嘆きです。あなたが飼い主を変えて、その飼い主に捨てられたことを…」

「出て行って!!」




「哀れな…。自分の親の仇を信じて慕ってきただなんて…ね」





「……え…?」






ねえリュウ…

あたしあの日、リュウに見捨てられたあの日からずっと止まっていた時間がやっと動きだしたの。


でも「ただいま」は二度と
あなたの前では言えない..


あたしの帰る場所はQクラスじゃないから…



それがわかってしまった今


あたしはどうすれば



罪を背負った自分を許せるんだろうか…




~To Be Continue~
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