さよなら、もう一人のわたし (修正前)
 でも、それとは逆の道を探している杉田さんもいて、千春はそんな彼のことが好きだ。

「そういえば杉田さんの妹って知っている?」

「知っているよ。すごいお兄ちゃん子で気が強いけどね」

 あたしはなんとなく笑ってしまった。

 杉田さんも千春も同じようなことを言っているということは、気が強いことは明白だったのだろう。

「京香に会いたいって言ってたよ」

「というかなんであたしに会いたいの? どんなイメージを持たれているかすごく気になる」

「綺麗で努力家で何でもできて、バカ正直で、嘘がつけない人って思っているみたい」

「後半は当たっているけど、前半は」

「康ちゃんの視点だから、気にしない」

 千春はそう言うと、ははっと笑っていた。

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