姪は叔父さんに恋してる
《八智絵。》
叔父さんが引き留めた。
それはそれで嬉しい。
でも普段なかったことだから珍しくて、私はキョトンとした表情をし、黙って答えを待つ。
《照義義兄さんにぶたれた時、…義兄さんは何か、変なことは言ってなかったか?》
「変な、こと?」
私に言わせれば、叔父さんを否定する発言は全て変なことなんだけど、多分それは叔父さんの求める答えじゃない。
じゃあ、変なことって…?
「特には何も…。」
覚えている限りでは、それらしい言葉はなかった気がする。
「例えばどんな?」
《…………。》
深い意味なく訊いてみただけなのに、叔父さんは黙ってしまった。
何かまずいこと…言ってしまったんだろうか…?
《そうか。ならいいよ。
八智絵のことを悪く言われなかったみたいで、安心した。》