先生の青
「――――――………っ!」
もう限界、絶対無理。
「やめてっ!」
叫んで思い切り
英雄さんを突き飛ばした
「はぁ……っ」
乱れた呼吸で立ち上がり
カバンを掴むと
「何だよお前
オレの彼女だろ?」
…………ドクンッ
「これくらいヤらせろよな」
カァァァァァァァ……って
身体中が熱くなって
涙が込み上げてきた。
彼女って………
彼女って………
そんなの彼女って呼ばないよ
涙をこらえて
カラオケを飛び出した
悔しさと屈辱感と怒りと哀しみ
全てが身体中を駆け巡り
夜の街をとにかく走った
行くあてなんかない
だけど家にも帰りたくない
ふらふら歩き回って
途中 本屋さんで
雑誌を立ち読みしても
文字は頭の中素通りしていく
気がついたら駅の近くの
ガード下にある
自転車置き場にたどり着いた
時間は もう10時を過ぎ
街灯に照らされ
オレンジ色に染まる
アスファルトの地面
人気のない この場所が
急に不安になった
………戻ろう
人通りのある道に
戻ろうとした時
自転車置き場の奥
何か黒い塊みたいのが見えた