私の天使〜倖せのベンチ〜
ある日

いつものように
おばあさんの所へ
お見舞いに行った



「今日は天気がいいねぇ〜」

「・・うん」

「こんな病室に寝てばっかりぢゃ
なんだかもったいないよ」

・・

「サエは笑わないのかい?」


「・・・えっ?」

突然どうしたんだろう

「外は こんなに天気が良くて
空は青くて・・

なのにサエは?

サエにも笑って欲しいよ

病室の庭で遊び回っている子供達みたいに 笑顔で倖せであって欲しいよ・・」


わたしは・・

「わたし!倖せだよ!おばあさんにもこうして会えたし・・
・・それに!」

それに・・なんだよ
倖せだろう?

こうやって必要としてくれてる
人が側にいるだろう?


なのに
なぜ笑わない

子供達みたいに倖せそうな顔しない?



ネジを・・

何処かで落としたのかな






きっと





笑顔とか

そんなん





無くしてしまったのかな


壊れたロボットみたいに



無くしたのかな
ネジなんか



なにか・・
< 26 / 143 >

この作品をシェア

pagetop