キミの隣に

「・・・マジかよ・・・」

樹里の呆れた声


本当は、それだけでもない。
でも、彼を放置してたのも
自分だし。

嫉妬とか、認めるの嫌だし。

「じゃあ、
せつなかったり・・・
真月は、しなかったんだ。

会いたいとも、
思わなかったんだ。」

ため息混じりに
彼はいう。


「思ってたよ。

やっと、一緒にいられるように
なったんだもん。

ずっと、見てたんだから
思わない訳ないじゃん。」

樹里が、珍しく
視線をはぐらかさず
赤い顔して
こちらを見つめていた。


いつもは、こうやって
視線をあわせば、
照れちゃうのに。

「でも、自分だけが
そうやって追ってるのって
辛いじゃない？

オンナ関係の話も
多少聞いてたしさ・・・。」

「その話・・・
アイツの事だよな？
どー聞いてんのか、
わかんねぇけど
真相を話たいんだけど。」

「元カノ講師と
まだ、続いてんの？」


終わった話ならいいよ？
聞きたくないってば。


「最初っから終わってる！」


「じゃあ、何でキスしたの？」