キミの隣に
残す二組・・・
『おまけ』の
俺ら講師演奏と・・・
大トリの真月たち
「長ぇよ・・・毎度だけど。
しかも、講師の後の
大トリってどーよ?」
「マジで、
間で客引きパンダちゃんの方が
気楽だよね。」
真月達は、すっかり
やる気をそがれている。
毎度、ダラケた頃に
投入されるコイツらは
たまったもんじゃ
ないんだろう。
そんな事にも慣れているのか
適当に音だしして
テンションを上げに
かかっている。
「こっちも、
最終チェックしますか。」
衣装替えの終わった里奈が
来た事を確認して、
狩野さんが、ギターを手にした。
舞台裏では、
ドラムセットの解体が
始まっていて、
ピアノの運搬業者も
終了に向けて待機している。
もはや撤収に向けて、
スタッフが動く中、
アンプラグド二組が、
スタンバイする状況と
なっている。
「じゃあ、講師演奏
お願いします。」
スタッフが誘導に来た。
一番最後に入る俺は、
皆がいったのを確かめて、
真月のいる方向にチラっと
視線を送った。
こっちみてる・・!!
視線が絡み、
彼女が
ちょっと笑んだ。