ふたご王子に恋をした
「なんか最近旭、ツトムくんと話してること多いよね。」



「え、そうなの?」



「今朝もホームルーム前に話してたし、昨日も昼休み職員室にいたみたいよ?アンタなんか聞いてないの?」



「聞いてないよ。むしろそんな情報知らなかったし…」



説教を受けてるだけじゃなさそう、なのかな?


なんだろう…


勉強のこととか?


成績?


進路?



あーあ…考えることまた増えちゃったよ…



「そういえば、旭とはあれからどうなったの?あたしの記憶ではチューしたらしいで止まってんだけど。」



「えっ!?あぁ…まぁ…その色々あって…その~…落ち着いたら話す、ってことじゃダメでしょうか…。」



自分の中ですらフワフワしてる問題を千夏に話しても千夏も困るだろうし…


ちゃんと整理出来てから話したい。



「気になるけど…ま、いいよ。気長に待つよ!」



「ありがとう…」



あたしが悩んでいるのを察したのか千夏は優しくそう言って背中を叩いてくれた。


どうしてあたしのまわりにいる人たちってこんなに優しいんだろう。


あたし幸せ者だな。


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