ふたご王子に恋をした
放課後、

掃除当番になっていたあたしはほうきで手際よく教室内を掃いていく。


千夏と紗結ちゃんはそれぞれ用事があるとかで先に帰ってしまった。



あたしもさっさと帰って昼寝しないと。


…いや、寝てる場合じゃないよね。勉強しないと!


そう思っていると、ポンポンと2回肩を叩かれた。



「まーいっ♪」


「……旭。どうしたの?」



「今日、時間ある?」


「ま、まぁ…あるっちゃあるけど…」



「…ちょっと話があるから付き合ってほしいんだけど…いい?」




話…


それが何の話かはすぐには分からなかったけど、旭の真面目な様子から大事な話なんだろうなと思った。




「…うん。あたしも話したいことあるから…いいよ。」



この際だから、真美さんのこと、聞いちゃおう…



旭と話ができてうれしいハズなのに…


色んなことが引っ掛かっていて、あたしの胸はザワザワと騒いでいた。


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