いちばんの星
スティークがこれからの事をヴェルヌに尋ねようと口を開きかけた時、ドアのノックの音が響いた。
「入れ」
「失礼します」
部屋へ入ってきたのはリヴィアだった。
「ヴェルヌ様…お話があって参りました」
リヴィアの言葉に、ヴェルヌはスティークの方をちらりと見ると、
「では私はこれで…」
とスティークが部屋を出ようと扉へ向かった。
(大丈夫か…?)
そう思いつつも、スティークは部屋を後にしたのだった。
ふたりきりになった部屋で先に口を開いたのはリヴィアだった。
「ヴェルヌ様…」
口元に笑みを浮かべると、リヴィアはゆっくりとヴェルヌに近づいた。
椅子に座り頬杖をついたままの姿勢のヴェルヌに、リヴィアは後ろからそっと抱きつくとヴェルヌの耳元で囁いた…
「ヴェルヌ様…私、決めましたわ…」
「何の事だ?」
「前に…ヴェルヌ様が言ってた事…」
―――――
真っ暗な部屋の中で、ふたりの影が重なっていた。
行為が終わるとふたりは寄り添いながらベッドに横になっていた。
「リヴィア…」
リヴィアのサラサラの金髪を指に絡めながら、ヴェルヌがそっとリヴィアに言った。