いちばんの星


「こんにちは」



ドアを開けにっこりと微笑むスティークの前にいるのは…



「こんにちは。来ると思っていました」



そこにいたのはエルトだった。



スティークを部屋へ入れると、エルトは悲しそうな顔でスティークを見つめた。



「残念だけど、私もなぜ彼女が城を出たのかは知らないんです…」

「そっか…」



そう言いながら、スティークは椅子へと腰を下ろした。



使用人頭のエルトなら…と思いやってきたが、結局ミュリエルがいなくなった理由はわからなかった。



「なぜあなたは彼女がでて行った事を?」



足を組んで頬杖をつくスティークに、エルトが疑問を投げかけた。
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