SWEET PAIN ~先生がスキ~

♯022

階段から誰かが降りてくる気配がした。



気付かないフリをするように、再度冷たい水を自分の顔にふりかける。




『おはよう。 早いな』



覚えのある声に私は顔を上げ、多少硬直しながらもゆっくりと振り向く。



うつむきながら自分の目を擦る洋人。



『おはようございます。 なんか…眠れなくて 』



『ああ・・ そっか・・・』



どうしたらいいのかよく分からないような、緊張した空気が流れる。




沈黙・・・ 気まずい・・・




何ともいえない空気を消すかのように、私は懸命に顔に水をかける。






っていうか  



なんでずっと後ろにいるのー???



そしてそして 



私はいつまでこうして顔を洗っているのー???



でも・・・


手が止まらない(T_T)





『ふぁぁ・・』



あくびをする洋人。




こんなに混乱してたのは私だけなのね

(-。-;)




『おい、いつまで顔洗ってんだよ。水の無駄だろがっ』



『いいんです。私はいつもこうなんです(ウソ)。先生こそ、別の水道使えばいいじゃないですか』



『別に 俺はいい』






はぁ???




だったらどっか行ってよー!!!







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