タイムリミットはキスするまで
食堂に入ってきた2人は、まるで恋人のようだった。
美男美女とは、まさにこれ。
2人は笑いながらテラスの方へ行ってしまった。
その姿をじっと見ていたが、千尋は琴音の存在に全く気付いてなかった。
「これで、分かったでしょ…」
「……な…」
「え?」
ぼそりと聞こえた琴音の方を向けば、そこには千尋から全く目を逸らさない琴音の姿。
一挙一動見逃さないように。
ちょっと傍から見たら怪しい琴音がもう一回、ぼそり呟く。
「あの2人…付き合ってるのかな…?」