猫は太陽が好きなんだ
理子と学校の話をして時を過ごす。
でも決して自分の生前の事は話さなかった。


理由は嫌われそうだから。

自殺なんてした自分の事を見捨てられそうだから。


だから話さなかった。


時間は過ぎ去っていく。

今はPM11:00

理子も今は夢の中。
夏樹は今、鏡の前。


「人間に戻れる・・・・・・。」


そう呟いてみる。
理子の部屋にある大きな鏡。

そんな中に小さく映る猫。
その横に天使が1人。


「来てたの?」

「ん、気づかなかったのか?」

「・・・・・・。」

「俺にだけは冷たいんだな。」


天使に背を向ける。
でも内心は天使に感謝していた。

理子に会えた事が嬉しくてたまらなかった。


「みんなには、お前の記憶無いけどさ、この女の中にお前を少し呼び戻してやろうか?」


静かな部屋に響き渡る天使の声。


「やめろ・・・・・・。」


静かな部屋で呟く夏樹の声。
勝手に口が動いていた。

嬉しい筈なのに、嫌われそうで怖かった。


「そうか。」


そう言って天使は、また消えた。
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