黒猫前奏曲
いつものように昼休みを屋上で過ごしていると、性懲りもなく蓮が笑顔でやってくる。

「マリア先輩、何かありました?」

唐突に蓮はマリアに質問してきたため、箸で挟んでいた最後のウィンナーを落としそうになってしまった。

「何かって何もないけど…」

「そうですか?それにしてはなんだか今日のマリア先輩しおらしいです。本当に何もなかったですか?」

蓮はいつもチャラチャラしているが、洞察力は鋭かった。マリアも蓮を見つめていたが、フッと溜息にも似た声を漏らす。

「蓮、あなた考えすぎ」

マリアは蓮のおでこに一発デコピンをかましてやった。

「いてっ!?いきなり何するんですか、マリア先輩!!」

蓮は慌てて額を両手で覆い、優しく撫でた。

「大丈夫。赤くなってないから。………それと、心配してくれてありがとう。もう大丈夫よ」

ウィンナーを食べ終え、お弁当箱を包みに入れると、マリアは立ち上がり屋上を後にした。
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