【長編】距離

「早く、帰ってくるつもりだけど、夕飯作るの間に合わないかもだからさ....」


「わかった。
夕飯つくればいいんだね？」


そんぐらいなら、いいや。


「うん。
昨日の余りものが使えると思ったんだけどね。
たぶん、朱菜のお昼ぐらいしかならないのよね。」


てか、結構な量作ってたのにね。


やっぱ、食べ盛りな修と陽向と芯がいるからかな？


「材料は、あるの？」



「それは、大丈夫よ。
昨日のために普段の倍以上は買い込んでたから。」


そんな買ってたの？



まあ、子供と孫が全員そろったしね。


「じゃあ、クリームシチューにしようかな？」


「ルーはないよ。」


知ってるし。


お母さんは、全部手作りだからね。


「大丈夫だから、ちゃんとルーなしで作るから。」


「まあ、私の娘だから大丈夫かな？」


てか、私、結構不安なんだけどね。


作り方は、見てたけど。


実際に作るのはね。


初めてだし。



まあ、花嫁修業の一環だと思えばいいのよね。


うん。


頑張ろう。