【長編】距離

朱菜 side

『だって、夢ぐらいは朱菜に触れたいだろ?』


って事は、夢でいいから触れたいって。


私しか好きじゃないから?


だから?



「私、修がどう思ってるか知らなかったから。
せっかく、叔母と甥の関係を崩さないままでとか思ってたのに....
すべて、崩されちゃったよ。」


「俺は、なにを捨てても朱菜を手に入れたかった。
ただ、まだ決心がなくて怖かった。
孝知だけが頼りだった。
あいつがいなきゃ、すべてを諦めてた。」


私と修は、勝手になかったことにしようとしたのね。


それが、すべてうまくいく方法だって思ったから。


「お母さんは、すべて気づいてたのね。」


「だって、今言うって事は、せっぱ詰まってたみたいだもんな。
たしか、俺が16歳になったらとか言ってたし。」


「ありがたいよね。
私と修の気持ちを理解してくれてるって。」


私と修は、うまくいく。


家族に暖かく見守られているから。


すべて投げ出さなくても、修と一緒にいれるから。
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