【長編】距離
「朱菜。
マジ勘弁。」


私は、修から離れた。


「うん?」


泣きたくないから、気づかないフり。


だって、拒否られたって事でしょ?


やっぱり、私だけ?


「はぁ。
朱菜、わざとだろ。
俺は、安易に朱菜を抱きたくないのに。」


「安易ってなに?
好きなら、愛し合ってたら普通でしょ?」



わからないよ。


「俺、焦りたくないんだ。
我慢してた分、欲求はあるよ。
けど、俺のそんな気持ちでは抱きたくない。」


なんで?


なんで、そう思うかな?


私だって、修を求めてるのに。


「私が、修と体をつなぎたいと思っても?」


お互いが求め合ってたら、いいじゃない。


「それに、じいちゃんとばあちゃんいるから....」


そっか。


だから、理性を保ってたのね。


私もよくよく考えたらそうよね。


お父さんとお母さんもこの家にいるのに。


私、修しか見えてなかった。
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