【長編】距離

柚希 side

「朱菜、なんて?」


「今から、帰ってくるみたいよ。」


「「早っ」」


さすが、双子。


息ピッタリ。


「なんか、会ってもらいたい人がいるみたい。
誰かしら?」


私は、首を傾げた。


なんかあったかしら。


あえて詳しくは聞かなかった。


だってね。


けど、雄一じゃなく私か.....


まさかね。


不意にあることが思いついた。


けど、ありえないこと。


もう、全ての可能性は、なくなった。


私たちの世代で榊家は、終わり。


跡継ぎになれる痣を持つ者がいないから。


少し悲しいけど、仕方ない。


それに、私は榊じゃなく中畑の家に嫁いだ時点で関係ない。


関係ないけど、気にはしていた。


ななくんと友紀は、苦労してた。


けど、子供にも孫にも痣なんてなくて。


希望は、三緑さんだった。


けど、それもダメで。


もう、あれが執行されるのね。
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