【長編】距離
私は、すぐに携帯でミナミちゃんに電話した。


『はい?
朱菜、どうしたの?』


「修が、体育の時にボールがぶつかって倒れたんだって。
だから、迎えにきてあげて?」


『う〜ん。
今は、無理かな?』


慌てないのかよ。


てか、マイペースすぎないか?


「えっ?
なんで?」


私のが、驚いてるし。


『今、車ないのよ。
夕方じゃないと戻ってこないのよ。
とりあえず、保健室に寝かせといて。
車が戻り次第、迎えに行くから、朱菜も修といてね。』


なんで、一緒にいなきゃないのよ。


学校で修が甥だなんて知られてないんだから。


「とりあえず、伝えるけど。
私は、一人で帰るから。」

バレた時、めんどくさいのよ。


『甥っ子の面倒ぐらい見てくれたっていいじゃない。
朱菜おばちゃん。』


嫌みったらしく言うんだから。


これ以上、言っても無駄だから刃向かうのはやめた。


「わかった。
一緒にいればいいんでしょ?」


『お願いね。』


私は、電話を切った後ため息をついた。
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