【長編】距離
「しゅ〜な〜」


突然、名前を呼ばれた。


「蛍。」


私の幼なじみだ。


蛍は、漣斗と仲良かったりする。


てか、蛍一人だと思ったら、漣斗もいるし。


漣斗は、気まずそうだ。


私には、関係ないけど。


もう終わったことだもん。


「朱菜さぁ。
漣斗と話してやってくれないか?」


蛍は、聞いたのだろう。


蛍は、知ってるからな。


「イ・ヤ。
元彼と話すことなんかない。」


私の言葉に漣斗は、明らかにショックを受けていた。


だって、距離を置いただけ。


別れてないからな。


「朱菜、頼むよ。
漣斗は、違うよ。」


お願いする蛍。


みんなしてなんなんだよ。


「違わない。
みんな一緒よ。」


頑なな私。


蛍は、知っててなぜ頼む。


「漣斗は、知らなかったんだから。」


「当たり前でしょ。
蛍以外は知らないはずよ。それに、知ってたら言わないでしょ?」


知らなくても、みんな言ってきた。
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