スイート*ハート~絆のラブリーDAYS~





「先生のバカっ!」


ぽかぽか叩く私の腕を掴んで



「ごめん、ごめん」


先生は 楽しそうに笑いながら
私を腕の中にしまう



先生って
実はいじめっこだよね


私をいじめて楽しむなんて



だけど、先生の腕の中
胸に頬をつけてしまえば
幸せで 怒りが静まるから
…………惚れた弱味って
ヤツなのかな?



先生には勝てないし
勝ちたいとも思わない



先生に遊ばれるのも
実は嬉しいなんて
私、Mなのかなぁ……?




「さ、もう おやすみ」


…………え?


「先生、寝るの?」

顔を上げると
先生はきょとんとして


「寝ないの?」



「眠れないよぅ
朝まで仲良くしてようよぅ」


「絆さん。君の旦那さんは
もうオジサンだから
そんなに何回も……」



「やだっ!先生のヘンタイっ
そーゆーんじゃないもん
お話、朝までお話しよう」



「……お話~?」


先生は布団の上から
私のお腹のあたりを
ポンポン優しくたたき



「むか~し むかし あるところに
おじーさんとおばー……」


「ちが――――うっ!」


私が怒ると嬉しそうな顔をする
先生はやっぱり いじめっこ


「なぁに、きぃちゃん
寝かしつけて欲しいんじゃ?」



「違うもん、わかってるでしょ
本当はわかってるでしょ?
ラヴラヴな会話をしたいのっ」



先生はクスクス
目を細めて笑った





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