スイート*ハート~絆のラブリーDAYS~




南向きのリビングの窓に
新しいカーテンを
ふたりでつけてると




「あのさ」



先生は少し言いにくそうに
口を開いた



「オレは絆のこと、すごく大切に想ってる」



 ドキン


わぁ…………なんだろう


ドキドキして
身体中がぎゅうってなる


甘く しびれて幸せだぁ



「先生………私も」


私も大好きです。
と言おうとしたら



「だから、その、はっきりとした事は保留にしたいんだ」



「はい?」



はっきりとした事は保留?



カーテンをつけてた手を止めて
先生を見る



「絆はまだ高校生だし
オレは30も上の教師だし

付き合うとか、そんな形でお互いを縛るのは良くないっていうか…」



先生は 困ったように頭をかいて



「やっぱり絆のために、年相応の人が良いって気持ちは変わらないし」



「ちょ……ちょっと待って先生」



「うん?」



頭が混乱してきて
うまく飲み込めないよ



「私は先生が好き。
先生も私を……って思っちゃ
ダメなの?」



多分、私は すがるような目で
先生を見つめただろう



先生は少し哀しそうな顔をした




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