スイート*ハート~絆のラブリーDAYS~



6時半を少し過ぎて
先生は迎えにきた。



昨日とは全然 違う気持ちで
助手席に座り



「こんばんは」と頭を下げた



先生は無表情で


「オレの家でいいかな?」


「あ、はい……」


カチリ
シートベルトをとめると
車は走り出した。







先生のマンションに着き
車を降りると


先生は後部座席から
買い物袋とケーキの箱を出した



…………食料品とケーキ?



「行くよ」
そう声をかけられ
先生の背中を追い
マンションに入る





部屋に入ると


ドサッと買い物袋を
冷蔵庫の前に置いて


「絆。作ろう」


先生は私を見て笑った


「作るって?」


「決まってんだろ?
ジャムカレーだ」



「ジャ、ジャムカレー?
だって、あれはもう
普通にカレーって
わかったじゃないですか?」



「うるさいな。
ごちゃごちゃ言わないで
玉ねぎ剥いて」


先生に玉ねぎを差し出され
訳がわからないまま
キッチンに並びカレーを作った




あの時と違ったのは


隠し味を先生が躊躇せずに
ポイポイ
鍋に投入したことだった




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