鳴海‐Narumi‐【短編】
俺がそう答えると四郎が不満そうに言う。

「次郎にいが、ハッキングとかすればわかるんじゃないのー」

馬鹿だ。

こいつは馬鹿。

何にハッキングしろって言うんだ。

しかも、クラッキングっつーのよ、ホントは。

と思ったが当然口にはしない。

「何処の誰かってのは、最終的にはネットのプロバイダしかわからん。しかも、契約者の情報をホイホイとは教えてはくれない」

そういうと、同じ認識だった太郎も三江も納得顔になった。

ってことは、みんな俺に期待してたのかと思って、その期待に答えられなくて申し訳ない気分になった。意味もなく。
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