大人の女と男の関係
「もしかして彼女の方から?」


成哉は顔をあげて摩耶さんの言葉に頷いた。


「うん……」


「へえ、モテるじゃん」


「やるわねえ」


私と摩耶さんが言うと、成哉は珍しく照れた。


「別にそんなことないけど……」


私達は三人で顔を見合わせた。


すると、なんだかおかしくなってきて、誰からともなくクスクス笑い出した。


とても温かい笑いで、なんだかわだかまりが消えたようだった。


私もいい恋、見つけよう。


そっと心に誓った。


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