田舎の王子様~照れ屋な俺様
「おっす。未紗、大丈夫か?」


お…お母さん。


何でコータ呼ぶの?



私の目の前にいたのは、昨日会ったばかりのコータ。


私…あの告白の後、逃げるように帰っちゃったのに。


思ったよりコータの態度は普通に見えた。


「…うん」


「ほら、カバン持ってやる」


コータは私の横にあったカバンを担ぎ、腕を引っ張る。


「い…いいよ。自分で…立てるし」


思わず、コータの手を払いのけた。


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