俺様王子☆年下カレシ3
「ううん、何でもない」


今…お店の中に入って、彼の顔を確かめればいいんだけど


もし本当に一歩だったらと思うと、足がすくむ。


それに違った場合、バツが悪いよね。レストランに用のない人間が入っていくのも明らかにおかしいし…。


中途半端な気持ちのまま、お店を出る。


「ゴメン、やっぱ気悪くした?時給のコト」


沢渡くんが申し訳なさそうに呟く。


「あ、違うよ。時給はそれでいいと思う。沢渡くん、お客さんが選びやすいように、パンのポップ作ったりするのも上手いし…」

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