そして秘密の時間(とき)を共に
心臓のバクバクが静まらない。



落ち着け、私。

そう、きっと、いつもの冗談。

私をからかってるんだよ……ね?



でも。

涼は真面目な顔で、私をジーっと見ている。



えーと……。



「む、無茶だよ。私の誕生日、12月28日だもん」

うわっ、どもった上に、普通に答えちゃったよ。



涼は苦笑いをしてから私の手を離し、財布を受け取りながら言った。

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