そして秘密の時間(とき)を共に
会場内には人が少なかったけど、そこにはまだまだ沢山の人が残っていて、パンフレットやオリジナルのグッズを売っているブースで買い物している人や、その連れを待っている人などで溢れかえっていた。



「俺、パンフレット買ってくるから、ちょっと待ってて」

涼はそう言うと、その人込みの中を歩いて行った。



そんな涼の後ろ姿を見て、思った。



僚二の名前が出るたびに、こんな反応ではダメだよね。

4年間思い続けていた感情だから、まだ時々ぶり返しがあるのかな。

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