危険な彼女
「高所恐怖症ってあんた………」




―情けない………




私はやれやれ、とため息をついた




「わ、悪いかっ!!!

俺は小学生のときにベランダから落っこちて以来高い所が………」




奈津はそのときの光景を思い出したかのようにさらに顔を青ざめさせた。


ますます情けない…





「はあ………



だから乗りたくなかったんだ………」




「………?


でも、あんたが乗ってきたんじゃない…」




「だからそれは………」




そこで奈津は口ごもった。


罰の悪そうな表情を浮かべ、頭をぽりぽりとかく。




「それは…何?」




「………いや、その………



お、俺は…女の子を一人で観覧車に乗らせるほどモラルに欠けてない…から」




「………は?」




「ああ、もうっ!!!
何だっていいだろ!!?

単にお前を一人にさせたくないって思っただけだよ!!!!」





――!!?
< 143 / 491 >

この作品をシェア

pagetop