危険な彼女
「何だ?
とりあえず言ってみろって」



『う、うん………
その…ほら………クリスマスが近い………じゃない?』




そう言われ、奈津は部屋にあったカレンダーを見た。



あと、三日でクリスマスイブ、その翌日がクリスマスである。




「ああ…それで?」



『その………私………く、クククリスマスに………』




そこで言葉は途切れた。



またしばらくの間が生まれる。




と言っても、さっきから桜の言葉は途切れ途切れだったので、奈津は気にしなかった。




『い、いいい一緒…に………』



「………一緒に?」



『………えっと…その………


………そ、そう!!
お兄ちゃんにクリスマスプレゼント買いたくて!!!』



「ああ、そういうことか。

で、それに付き合え、と?」



『う、うん!!!

今から街のクリスマスツリー前で待ち合わせね!?
早く来なさいよ!?
絶対だからね!!?』




何をそこまで慌てているのか。



さっき自分で急ぎの用ではないと言っていたくせに。




と、奈津は口には出さず、肩をすくめた。
< 430 / 491 >

この作品をシェア

pagetop