危険な彼女
「さて…と………聞いた?


あなたのお父様…

柳哲郎さんは私の会社に勤務しているそうよ?」


「は?」




奈津は首を傾げた。




「まあ…私の会社って言ってもパパの会社だけどね」



「………それで?」




奈津はまだ、この理解しがたい状況を把握できてなかった。



親父の会社?、パパの会社?、全く意味不明である。




「かわいそうに…


息子のせいで職を失うなんて…」




そう言って彼女は哀れみの眼差しを奈津に向ける。



奈津はますます混乱していった。




「だからどういうことだよ!?」
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