お菓子のこころ《詩集》
ハッピーエンド


哀しみばかりを背負う春に
虚ろな記憶の向こうで夢を見た


黒く滲んだインクを
ぐしゃぐしゃに丸めた原稿用紙を

撒き散らし
吐き散らした

麗らかな春の午後


僕は 思った


ただ純粋に

狂おしいほど幸福で
愛に溢れた


ハッピーエンドが書きたい と




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