End of the transmigration of souls■Chapter1■



目覚めてから毎日この窓のない暗い部屋でただじっと時間が過ぎるのを待っていた。
時間の流れが遅いこの部屋で。


毎日決められた時間にイージス博士がやってくる。
食事の時間とメンテナンスの時間だけ。



食事とはいっても全然食事ではない。
栄養剤だ。
本当に栄養剤なのかも正直わからないのだが。

メンテナンスはあたしがきちんと生きているかの確認だ。
ただそれだけ。



自分という存在を理解できなかった。
なぜ自分はここにいて、なぜこんなに暗い部屋にいるんだろう?
それがあたしが初めて持った疑問だった。



ちょっとした興味本意で暗い部屋の外を
見てみたいと思った。
あたしの知ってる部屋は暗い研究室と今いる窓のない暗い部屋だけ。



イージス博士は部屋に鍵をかけていなかった。
目覚めたばかりでほとんど意思を持たないあたしが勝手に行動するとは思わなかったのだろう。



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