虹色Berryz

エピローグ・唐沢ちゆりの憂鬱~手紙書いていいだろう~

「ちるみ、ちるみ、起きて!」
・・・うにゅ~?ちゆり?
「あれ、ちゆり猫耳してないや。」
「何寝ぼけてんの」
ポカッ
あだっ!ハリセンツッコミとかヒドいよ~(泣)
って、帰って来れた!ヤッター!!
「ちるみもみんなもホント気持ち良さそうに昼寝してたわね。もう3時のティータイムの時間だから起こしてあげたけど。」
「あ、ありがと。ちゆり♪」
そうか、さっきまでいた不思議の国は私たちの夢が作ったおもちゃ箱だったんだ。じゃなきゃ説明もできないよね。うんうん。
「で、夢でも見てたんでしょ?どんな感じだった?」
え?ちゆりってそんなのきいてくるキャラだっけ?でも、私たちの冒険を誰かに教えたくはあるし、ちゆりにだけは話してもいいよね。




「なるほどね、そんな国を冒険する夢か。ふふっきっと楽しい冒険だったんだろうな。」
え?ちゆり微笑?ちゆりってデフォルトでツンだから微笑はちょっとレアだよね。てゆーか今日は意外なちゆりが多い気がする。
「そしたらみんな、ティータイムに行こうか。」

その日私たちは不思議の国の夢を見た。非日常な日常の国だった。そこは時やいろんなものが狂ったおもちゃ箱だったのかもしれない。でもそこで冒険した記憶は確かにここにある。
ちゆりもその夜に不思議の国を冒険したらしい。朝私たちと会うや夢をカオスに呑まれた!楽しかったハズの夢を返せ!と拳銃を乱射してきたのがかなり怖かった。ちゆりはトラップの天才ではあるが銃器の名手でもあるのだ。正直死ぬかと思った。

非日常と日常がねじれて交わったおもちゃ箱。それをみんなは夢と呼ぶ。でも私たちが見たそれは、そこがカオスのアヴィスだったのだと言えるくらい日常と非日常が交わった不思議の国だった。夢は1日もすればそれがどんな夢でも忘却の彼方に放り込まれる。でも、私たちが夢という名の不思議の国、日常と非日常が交わったおもちゃ箱を冒険した記憶は今もこの胸に刻まれてる。
いつかきっと再び不思議の国へ行こう。そこにある楽しかった冒険に出会いに。


マジカルワンダーランドのちるみ
~完~
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