Cruel children
104号室 井垣 名島


部屋は意外と広く、洋風の雰囲気を出していた。
「ホンマに閉じ込められたんじゃね…」
溜息混じりに、名島 龍騎が言った。
「…大丈夫だって。ウチ等で、帰ろうや。」
真理恵は、無理をして笑った。

真理恵には、2年半、想い続けている同級生が居る。
想い続けている同級生…それは、同室になった龍騎だ。
真理恵は恋愛に対してとても初心。
だが、一途な面もある。

「まだ、掃除までには時間あるし…喋りよこうや。」
真理恵は空気を明るくしようとしたのか、喋りたいと思って言ったのか…
「そうじゃね。」

そして真理恵と龍騎はいろいろな話をした。
時間を忘れて。
「あのさ。」
「ん?」
「…龍君って今、好きな人―」
真理恵が何かを聞こうとした時、ガチャ、とドアが開いた。
ドアを開けたのは













尾代 流音だった。
< 8 / 13 >

この作品をシェア

pagetop