Cruel children

ねぇ 嘘 つかないで

流音は、真理恵の大親友だ。
毎日登校も一緒。
真理恵の好きな人を知る程に仲がいい

筈だった。

最近は、真理恵に鋭い視線を向け、龍騎に媚びる様になったのだ。
真理恵も薄々感づいてはいた。
『きっと流音は、龍君の事が好きなんだ』、と。
だが、真理恵の想いは流音のように薄っぺらいものではない。
今までに、たくさんの思い出があるのだから。

だが、親友に裏切られるのではないかと思い、日々夜に泣いている。
誰にも気付かれないように。


「真理ちゃん。龍くん♪…掃除の時間だって。」
そう言って流音はニヤ、と笑い出て行った。

「掃除か。じゃ、行こう。真理ちゃん。」
「あ、うん。…そうじゃね。」
私達は、掃除に向かった。
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