俺様彼氏と従順彼氏
「…………う」
まさか…このレストランが、貴族のようなレストランって、知らなかったわ…景大はともかく、あたしなんて思いっきり場違い!!
「……菜子どうしたの?お腹でも痛い?」
小犬のような顔して、あたしに問う
「ううん、違うの!…なんていうか…あたし場違いかなって」
アハハと無理して笑ってみる
「そうかな?服装とかは置いといて…菜子が一番綺麗なんじゃない?」
「……うぅ」
なんでコイツは…あたしが今言って欲しい言葉を選ぶように言うのだろう…そんな事言われたら、調子に乗っちゃう…
「どしたの?顔赤いよ?」
「な、なんでもない!!」
顔が赤くなったのを隠すように、慌ててそっぽを向く。
そんなあたしを知ってか知らずか、満足そうにこちらを見て笑ってる。
なんだかそれが恥ずかしくて、料理にパクついた。
「…ん、パスタ美味しい」
「本当、美味しいね」
「……」
んんんんんん?
「あ、コレも美味しいー♪」
「スープでしょ?美味しいね♪」
「……」
もしかしなくとも…
あたしが何か料理を口にするまで、待ってた!?
いい意味じゃなくて…
自分で決められないから!?
「…サラダ美味しいね?」
あたしが引き攣り笑いで言うと
「本当だね」
景大は、爽やかにニッコリと笑った。
どんだけー!!!