<改>桜ヶ丘物語
心の中を読まれた。
どうやら思っていたことが顔に出てたらしい。

「分かりました。それじゃあ、どう危ないのかだけ教えて下さい」

自分で対処しますから、とは先生のプライドを守る為に言わないでおいた。
そんな私の思いやりに気づいたのか、微妙な表情のまま先生は私に説明してくれた。
私が巻き込まれている“ゲーム”の構図を。

「今までの奴らはお前に悪態をつきながらも、実際に手を出しては来なかっただろう?それはさ、上に見つかった時の事を考えた上での行動な訳」

「上…?」

「今お前を狙っているのは、来年3年になる奴ら。つまりは2年生だな。その中でもいくつかの派閥があって、その派閥の頂点に立つ奴らがいるんだよ」

「その人たちに見つかるとどうなるんですか?」

「集団でボコられる」

背筋が冷たくなった。
我が身に置き換えて怖くなったから、だけじゃない。
先生が冷たく、怪しく光る目を私に向けたからだ。

「…」


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