現実ＲＰＧ

「バカ！さっきの俺の話、聞いてなかったのかよ？意志を持つ人間は、一人しかいねぇんだよ！」


「……理由はそれだけか、竜太？」


「え？」


「それだけかって、聞いてんだよ」


「それで充分だろ、理由は！」


「もし、あの子も、お前や俺のように何かの拍子で意志を持つ人になってたら、どうすんだよ？」


「そんなわけ、ねぇ！」


「でも実際、俺とお前で不可解な事が起きてんじゃねぇか」


「……」


「もし、モノマネじゃなかったら……どうすんだよ？」


「……」


「間違えました、ごめんなさい。それで、済まされんのかよ？」


「……」


「なんとか言えよ、竜太！」


「……後悔するぞ、拓馬」


「ああ。何の罪も無い女の子を殺すよりは、マシだ」


「わかったよ……」