現実RPG
「竜太……死ぬなよ」


そう思って廊下を走り出そうとしたとき、目の前から音がした。


ガシャ、ガシャ……


「え……」


唖然とする拓馬。


ソルジャーが、目の前にいたのだ……


「やべぇ……」


慌てて、剣を構える拓馬。


チラッと後ろを振り返る。


すぐに、階段がある。


走って逃げるか……いや、下に行ってモンスターがいたら、おしまいだ。


「やるしか、ねぇ!」


ここで退いても、アークデーモンへは辿り着けない。時間も無い。


今は竜太が気を反らしているが、そのうち、城の中のモンスターが増えてきてしまうだろう。


グッと剣を両手に構えた拓馬は、ソルジャー目掛けて切りかかった。


「おおおお!」


剣は、ソルジャーのろっ骨にヒットした。


しかし、それほどダメージは無いようだ。


「くっ!」
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