現実RPG
拓馬の足には、剣が刺さっていた。剣は鎧を貫通し、太ももを貫いていた。


「うぁああ!」


ひざから転がる拓馬。


ガイコツを見ると、倒れたまま右手をこちらに向かって真っ直ぐに突き出しているポーズをしている。


おそらく、剣を投げたのだろう……


ゆっくりと立ち上がり、こちらに向かってくるガイコツ。


町は、ほんの30メートル程のところにある。


が、動けない。恐怖と痛みに、足を押さえながら涙を流す拓馬。


「くそ……くそ!」


ガイコツに向かって叫ぶ拓馬。


ガイコツは拓馬に刺さった剣を持つと、勢いよく引き抜いた。


「ぐわぁぁああぁ!」


これまでに味わったことのない、嵐のような激痛。


空に向かって叫ぶ拓馬。しかしガイコツは容赦無く、再び拓馬目掛けて剣を振り下ろす。


ガン!


剣は、再び拓馬のわき腹を捕らえた。


バキバキと鎧が砕け、激しい痛みが襲い掛かる。


「ガフッ!」
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