カラカラライフリズム
何もかも予想通りだった。

こいつの手首を切る癖。

いつも何があったんだ、と訊いても別にだのあんたには関係ないだの、
そんな答えにならない言葉しか返って来ない。

だから、なるべくこいつがおかしな行動を取らないように、
と最近は目を光らせていたのに、今日のこのザマだ。

いい加減呆れて来る。


「おい、生きてるか?」


樋口は別段慌てた様子も無く、
シャワーを止めて光の肩を揺さぶった。

すると、すぐに光の口から小さな呻き声が聞こえ、
彼は薄らと目を開けた。

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