カラカラライフリズム
あいつ、それを分かってやってるのか……と樋口は頭を抱えた。

それを全て断るのは専ら樋口の仕事だった。

だが、その甲斐あってか、新しいニュースであるにも関わらず、
いつしか晴喜の人形は「幻」とまで言われるようになった。




そんな過去を持つ――先ほどまで同じ事をしていたであろう晴喜は、
再び樋口に目を向け、

「何の用?」

と訊いた。

「仕事だ」

「どっちの?」

「執行関係」

「嫌」

「一樹もいるぞ」


「えっ?」
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