カラカラライフリズム
 


光は、一樹になりたかった。
 

だからいつも、わざと嫌がらせを繰り返した。
 

忘れられたくない、構って欲しい、自分の中の本当の言葉を悟って欲しい。
 


そんな、わがままだらけの子供のような光の、


わがままだらけの生活で長けて来たものは、


人が嫌うものを瞬時に理解することだった。



それが今、役に立ちそうだなんて、皮肉もいいところだ……。
 



光は、村田を前にして、そう思った。
 



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