カラカラライフリズム


だがそんな時、車のフロントガラスに、何かが当たる音がした。


「な、何だ……!?」
 

見ればそれは、泥玉だった。

子供が砂場で作るような、ただの泥の塊だ。


「どこの子供だ、こんな悪戯をするのは……」
 

藤原はすぐに車を降り、潰れた泥玉を弾き落とした。
 

まったく、今はそれどころじゃないってのに……。
 


しかしその瞬間、藤原は何者かに口を塞がれて動けなくなった。



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