カラカラライフリズム



「分からない、分からない…

…もう、嫌っ……痛い……」
 

しかし、目を閉じても開いていても、雪崩のように映像が押し寄せてくる。
 

自分が見たもの。

聞いたこと。

怖かったこと。

痛かったこと。
 

断片的な記憶……。


(……間違いない、私はここにいたんだ……)
 


しかし、晴喜にはもう何が何だか分からなくなっていた。



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