カラカラライフリズム



その時、急にがちゃりと扉が開き、

顔を覗かせた警備員が言った。

「ここ、使い終わったんならすぐ施錠しますから。

早く出てって下さいね」

「あ、でもこいつが……」
 
言い終わらないうちに、警備員は出て行ってしまった。

「はー……」
 
一樹は溜息を吐いた。
 
テロの後、所内の警備は強化され、

新たに幾人も警備員が配属された。

特別な訓練を積んだ、優秀な人材だとか、誰かが言っていた。



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